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腎臓病の食事療法①高エネルギー
腎臓病の食事療法のポイントは主に4つです。
- 高エネルギー
- 低たんぱく質
- 減塩
- 低カリウム
この順番も大切です。
今回は、1番大切な高エネルギーについてご説明します。
なぜ高エネルギーが必要か?
腎臓病の食事療法で、よく取り上げられるのは、
「たんぱく質制限」です。
たんぱく質食品を食べた時、
体の中は下記のような流れで消化吸収されます。
- たんぱく質は、アミノ酸まで消化されると、腸から吸収される
- アミノ酸は、肝臓を通って全身へ運ばれる
- 全身の各地で、髪や皮膚、内臓などの材料になる
一方で、たんぱく質は三大栄養素とも言われ、エネルギーもあります。
もし、摂取エネルギーが不足していれば、吸収したアミノ酸は、優先的にエネルギー源として使われてしまいます。
さらに、食事からのエネルギーが不足し続けると、体内のたんぱく質である筋肉も壊して、生きるためのエネルギーにします。
その結果、腕や足などの筋肉量は減り、痩せていく現象がおこります。
人によっては、周りの友人や親族から
「ガンになったのではないか…」
と言われるほどの痩せっぷりです。
他には、
「食事の制限を気にしていたら、食べる量が減り、体重が減って医師から指摘された。」
ということも多々あります。
三大栄養素の糖質や脂質でエネルギーをしっかり摂取できていれば、
たんぱく質(アミノ酸)は筋肉や細胞の材料として、きちんと使われます。
エネルギーの確保は、絶対必要です!
高エネルギーは後回し?
しかし、いろんな方を見てると、高エネルギーよりもたんぱく質を減らすことに意識がいきやすいようです。
「低カロリー」なら受け入れやすいけど、「高カロリー」に罪悪感を感じる方も多いことでしょう。
「たんぱく質」や「塩分」から先に取り組んでいませんか?
「高エネルギー」が後回しになって、いませんか?
後回しにしている方の特徴は、体重がどんどん落ちていきます。
落ち込んだりする気持ち的なこともあるかもしれません。
しかし、最も大きな要因はエネルギー不足です。
「高エネルギー」は、優先順位を1番にしてください。
まずは、油や砂糖などで、土台になるエネルギーをしっかり摂る。
体重を維持する。
その上で、たんぱく質・塩分・カリウムを減らすことにチャレンジしてください。
たんぱく質制限があっても痩せない身体になる方法
腎臓病食を知った初めの頃は「食べ過ぎてはいけない」と思うあまり、食事量が減ってエネルギーアップへの意識が低くなります。
多くの方が「こわくて食べられない」と言います。
そのため、腎臓病食サポートの食事相談では、
不安なことをはじめにしっかり確認しています。
その上で、
- 何をどのくらい、どうやって食べたらいいか
- たんぱく質を適度に減らす方法
- 代わりのもので食べられる方法
- エネルギーアップの調理法
などをお伝えしています。
1000人以上も腎臓病の栄養指導をしてきたおかげで、いろいろな食生活を見てきました。
継続できるように、無理なく出来ることを一緒に考え、
本人や家族が取り組みやすいアドバイスを心かげています。
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